会長挨拶

ご挨拶

―日中国交正常化50周年にあたってー

千葉市日中友好協会

会 長 布施貴良

本年は、1972年9月29日日本の田中角栄首相と中国周恩来首相との間で調印された「日中国交正常化」から、50周年にあたります。

前年1971年キッシンジャー極秘訪中と翌年7月ニクソン大統領の訪中を契機に、米中の和解を見越しての日中国交正常化でした。

当時はまだ中国では「文化大革命」の混乱のさなかでした。その後日中関係は発展し、現在では経済関係においては、ジェトロによれば2021年の日中貿易総額は、3,914憶ドルで日本の貿易総額1兆5,250億ドルの22.9%を占め、アメリカの2,157憶ドル、14.1%を大きく上回っています。

この間中国は、GDPにおいて日本を抜いて世界第2位の経済大国となり、世界の工場と呼ばれ特にIT技術の発展が著しく、科学論文や特許出願数においてもアメリカと肩を並べる水準に達しています。こうした中国の経済的発展の結果、日本経済は、中国と極めて深く緊密に結び付き、重要な関係となっています。

しかしながら、近年における米中摩擦とアメリカの中国包囲網を形成する動きの中で、政界やマスコミを中心に、台湾問題、尖閣列島問題、新疆ウイグル族人権問題等をあおり、中国「異質論」、「脅威論」が国内に蔓延し、中国に対する日本人の感情が極めて悪化している状況は、日中友好を旨とする者にとってはたいへん憂慮すべきことです。

1972年の日中国交正常化共同声明及び1978年の日中平和友好条約は、両国の恒久的平和友好と不戦の誓いです。私たち千葉市日中友好協会は、この立場で粘り強く、日中両市民の笑顔での友好活動をいっそう進めてまいりたいと考えています。皆さまのご支援ご協力をよろしくお願いいたします。